難聴と耳鳴り
「耳の中で音が鳴り響いている」と表現されることもある耳鳴りは、世界中で7億4900万人を超える人々に発症しています*。殆どの時間は耳鳴りを気にせずにいられる人もいますが、治療せずに放置するとウェルビーイングに対する負担が生じます。
耳鳴りがあることによって、ストレス、集中力の低下、不眠、社会的孤立、または抑うつの原因になっていませんか?ご自身がよりよい対処をできるように、聴覚専門家にご相談ください。
私達は音をどのように聞いており、どうして耳鳴りが起こるのでしょうか。
聞こえる音は、外耳道に入った音波により生じます。音波が鼓膜を振動させ、次に3つの小骨を動かし、蝸牛に伝えられます。カタツムリのような形をしている蝸牛は、有毛細胞束と体液で満たされています。体液が振動すると、有毛細胞束も振動し、神経伝達物質を放出します。これにより蝸牛神経細胞の内部で電気信号が作られ、この信号が脳内へ伝わります。そこで信号が情報として分類されます。
この有毛細胞束が蝸牛内で損傷を受けると、耳鳴、つまり耳の中で音が鳴り響く状態を起こすのです。経路の途中に損傷があると、耳鳴りが起こる場合もあります。
世界中で14%の%
成人が耳鳴りを経験したことがあり、年齢とともに有病率は上昇します。注目すべき点として、約2%の成人が重度の耳鳴りを経験しており、日常生活に著しい影響を受けています**。
この慢性的な症状は、突然の爆発音や長期にわたる難聴を引き起こす可能性があります。耳鳴りがある人々は、副鼻腔炎、頭部の強打、頚部の損傷、顎の損傷、耳骨の硬化、聴覚と脳循環に関与する神経の損傷、耳垢による塞栓などの経験があることを報告しています。耳鳴りは、複雑な医学的状態であり、その原因は不明、または確証がありません。

耳鳴りの原因
耳鳴りの主な原因は、通常、内耳にある小さな有毛細胞における、ある種の損傷です。この細胞は、脳に音の信号を送る役目を果たしています。有毛細胞が、大きな騒音(最大音量で音楽を聴く、機械に囲まれている、またはたった1度の騒音の爆発であっても)を受けると、脳が混合信号の受信を開始します。この時点で自ら「騒音」を作り出し、これが静寂下にいながら鳴り響くような音、ブザーのような音、低い持続音が聞こえる原因となります。
- 加齢は、耳鳴りのもう一つの原因です。年齢を重ねると、私達の聞こえは自然に低下しますが、これが奇妙な音を引き起こす原因となる場合があります。
- 耳鳴りは、耳の感染症、耳あかの蓄積、特定の医薬品、またはストレスでさえ原因となることがあります。
- 健康状態:高血圧、心血管疾患、糖尿病、または甲状腺疾患などの疾患によって耳鳴りにつながります。
- 大きな騒音への曝露:大きな騒音、例えば音楽、機械音、または爆発などに長時間曝露することにより、内耳の有毛細胞が損傷を受け、耳鳴りにつながります。
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耳鳴りのタイプ
耳鳴りは比較的よく見られる症状であり、いくつかのタイプがあります。これらのタイプはそれぞれ原因が異なる場合があり、あなたが経験している耳鳴りが、お友達の経験している耳鳴とは全く別のものであることもあります。
急性耳鳴
急性耳鳴は、鳴り響くような音、ブザーのような音が突然聞こえるようになりますが、持続期間は短く、通常は3か月未満です。これは大抵、大音量のコンサート、耳の感染症に罹患した、または耳あかの蓄積など、一時的なものによって引き起こされます。このタイプの耳鳴りは、殆どの症例で根本的な原因が解決すると自然と消失します。あなたの耳がこんなことを言っていると考えてください。「ちょっと!何かがおかしい!」。とはいえ、これは比較的早く収まります。
慢性耳鳴
慢性耳鳴は、長期間持続します。3か月を超えて雑音が聞こえ続けている場合は、慢性であると見なされます。このタイプの耳鳴りは、しつこく続く可能性があり、なかには人生を通して持続する場合もあります。この場合は、耳鳴りの影響を抑制するためにより徹底した治療戦略または管理計画、例えば音療法または補聴器などが必要となります。
主観的耳鳴
耳鳴りを経験する人の殆どが、主観的耳鳴と呼ばれるタイプです。これは、その人だけに鳴り響くような音、ブザーのような音が聞こえており、医師を含め、他の人には聞こえません。これはその人の聴覚システムが作り出した感覚であり、耳の損傷や脳の音処理が変化したことが原因となって起こることがよくあります。このタイプは、耳鳴りで最もよくみられるものであり、フラストレーションの原因にもなりかねませんが、管理する方法はいくつかあります。
他覚的耳鳴
他覚的耳鳴は、その人の頭の中でのみ聞こえているのではなく、他の人、例えば医師もまた特定の器具を使用することにより聞こえるため、一般的なタイプの耳鳴りとはやや異なります。このタイプの耳鳴りはかなり稀で、通常は血流や耳の近くの筋肉の収縮などの身体的問題が原因となります。
これらのタイプの耳鳴りはすべて、別の原因で起きています。耳鳴りの原因は、わからないこともあれば、関連性がわかっているものもあります。



初診時に行われること
耳鳴りの初診を受ける際は、やや気が滅入るかもしれませんが、これは非常に正当かつ有用な方法です!初診時には次のことが行われます:
ステップ1. 聴覚専門家と話をする
最初のステップは、あなたの耳鳴りについて話すことです。担当の聴覚専門家は次のような質問をします:
- 鳴り響くような音やブザーのような音に最初に気づいたのはいつ頃ですか?
- 持続性ですか、一時的なものですか?
- 最近、大きな騒音に曝露したこと、または耳の感染症に罹患したことはありますか?
たとえ大したことではないように思えることでも、率直に詳細を伝えてください。そうすることにより、担当医が原因を理解する助けになります。
ステップ2. 聞こえのテストを受ける
あなたはおそらく、耳の機能を調べるために聞こえのテストを受けることになります。難聴を調べるため、ヘッドフォンを装着し、様々な種類の音や音程を聴きます。痛みはありません。耳鳴りが聴覚の損傷に関連したものであるかどうかを調べる、重要なパートです。
ステップ3. 耳の検査を受ける
担当の聴覚専門家は、おそらくあなたの耳、頭部、頚部の検査をします。また、耳あかの蓄積、感染症、またはあなたの耳に物理的影響を及ぼしている、損傷などの兆候がないか調べます。このような簡単な検査は、すぐにわかる問題を除外するために役立ちます。
ステップ4. あなたの検査結果について話し合う
検査が終了すると、担当の聴覚専門家は、検査結果から判明したことをあなたに説明します。彼らがあなたの耳鳴りの原因(難聴、耳の感染症、またはその他の問題であるかどうか)を特定できた場合は、あなたと治療選択肢について話し合います。この選択肢には、耳あか除去などの簡単なものから、音療法またはその他の専門的な治療まで、様々なものがあります。
ステップ5. 質問する
恥ずかしがらずに質問してください!何かわからないことある、または治療についてさらに詳しい情報が必要な場合は、ぜひ質問してください。耳鳴りに対するあなたの理解が深まるほど、より管理しやすくなります。
まとめると、あなたの初診時には耳鳴りの原因が何であるかを調べ、耳鳴りを和らげるのに役立つ計画を立てます。これが症状を和らげる最初の一歩なのです!

補聴器がお役に立つ方法
あなたに耳鳴りがある場合、特に難聴と関連性をある場合は、補聴器が状況を変える可能性があります。聞こえが衰えている場合、脳が音を拾うためにいつも以上に働いており、これにより自分自身が作り出した雑音で音の合間を埋めることがあります。ハロー、鳴り響くような音!補聴器は、声や日々の雑音など、あなたが実際に聞きたいと思う音を増幅するのに役立ちます。実際の音がより大きくかつ明瞭に聞こえるため、脳に苛立ちの原因となる幻の音を作り出す隙間が残らなくなります。ですから、補聴器は、多くの人々の耳鳴を大幅に軽減することができるのです。
フォナック補聴器の主要機能
- ワイヤレス接続:お使いの補聴器とシームレスに接続し、ワイヤレスで音を届けます。
- 目立たないような設計:小さく、軽量で、装着時も殆ど見えません。
- アドバンスクラスのサウンドプロセッサー:明瞭かつ高品質な音で、ことばの理解と周囲の音への認識が向上します。
- 充電式オプション:電池交換に煩わされることなく、1日中使用できる充電式モデルが利用可能です。

フォナックの補聴器
フォナックは、耳鳴りの管理と総合的な聞こえの向上に役立つ、アドバンスクラスの機能を備えた様々な補聴器を提供しています。当社のソリューションを探す

聞こえのオンラインチェックを受ける
聞こえのオンラインチェックは、自宅でリラックスしながら、迅速かつ簡単にあなたの聞こえの健康状態を把握することができます。これにより正確な診断ができるわけではありませんが、役に立つ知見が得られ、専門家によるより徹底した検査を受けるべきかどうかを知ることができます。

お近くの補聴器販売店を探す
お近くの補聴器販売店を探すことは、聞こえを向上し耳鳴りに取り組むための最初の一歩です。補聴器販売店は、全般的な聞こえのチェックを行い、候補となる補聴器を調べ、あなたのニーズに最も合うソリューションを選択する際の案内役となります。