概要
複数の顧客が使用する機器(トライアル機器、代替器など)についてはすべて、衛生基準を適用する必要があります。これには、聴覚システム(RIC または BTE、RIC レシーバ)のあらゆる部分が含まれます。部分ごとに、徹底的に洗浄、消毒し、システムのリセットを実施した後で、次の顧客が再利用するようにしなければなりません。
RIC/BTE 機器:洗浄や消毒のほか、補聴器から個人データを削除し、外観と性能について検査を行う必要があります。
RIC レシーバ:トライアル装用が短時間(一般に最大で連続15分)の場合、洗浄および消毒をして次の顧客に受け渡すことができます。15分より長くレシーバを装用した場合は、顧客に購入を決定してもらうこともできますが、顧客が購入を希望しない場合は廃棄する必要があります。
洗浄と消毒
1. 準備:
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RIC
BTE
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レシーバ
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2. 消毒:
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RIC および BTE
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レシーバ
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3. 乾燥:
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検査
次の検査を実施してください。
- 表面に物理的劣化(ハウジングの擦り傷など)の形跡が認められないこと。
- 補聴器が充電可能なこと(充電式補聴器の場合)、電池ホルダーが損傷していないこと(電池式補聴器の場合)。
- ハウリングを引き起こして、音響テストを実施します。RIC 機器については、レシーバを取り付けてハウリング テストを行います。
上記の項目を満たす場合は機器の再利用の準備を進めます。そうでない場合、レシーバは廃棄し、補聴器は GC に送付し修理してもらいますが(補償対象外の場合は国に応じて修理代金が適用されます)、今後必要がないのであれば廃棄します。
出荷時設定へのリセット
各トライアル期間の終了時に、すべてのトライアル機器を出荷時設定にリセットする必要があります。この作業は、[Trial & tools(トライアルとツール)] > [Reset to factory settings(出荷時設定にリセット)] > [Reset(リセット)]に進み、フィッティングソフトを使用することで完了できます。
補聴器がフィッティングソフトに接続できない、またはフィッティング中に機能しなくなる場合、GC に送付し修理してもらうか(補償対象外の場合は国に応じて修理代金が適用されます)、今後必要がないのであれば廃棄します。